2012年2月21日火曜日

作家紹介2/ササキユーイチ

こんにちは。
前回のブログに引き続き、作家の紹介をしていきます!
2回目の今回は、ササキユーイチ君を紹介させていただきます。


<ササキユーイチ>
1989 鹿児島県奄美大島生まれ
2009 京都市立銅駝美術工芸高等学校ファッション・アート科卒業
2012 立教大学現代心理学部映像身体学科在籍
トマトとレーズンが好き。



彼の作品に共通して見られるのは、
「再構築」
というワードでしょう。

世界に存在している雑然とした物事を、一度破壊する。
そこから生まれる要素を新たな感覚を持って構築する。
彼は、意識的に、時に無意識的にそういった手法を用いています。

作品からは、彼が持つ独特の感性以上に、"感覚"や"身体"というものへの繊細さを感じずにはいられません。

グループ展「青の記憶」の際にはある一つの装置を提示しました。












































































鑑賞者はドア穴を覗くような感覚で、
ゆらゆらとうごめく青い世界を見ます。
さらに、
そっと耳をすますと、
軋みのような不安定な音が聞こえます。




















彼は、この作品に対し、
以下のようなテキストを寄せてくれました。


これは彼女の_ではない、
これは私の_ではない、
ましてや、
これは彼の_ではない。


(中略)

わたしはわたしの「海」を見つめてみることにした。
今年の一月海辺にある病院に祖父を見舞った。
その帰り道に海を撮った。「Kyô-zô」という作品にした。
「/u/míː/」は、「Kyô-zô」を100/1倍速で再生する、嘗てそこにあった風景をもう一度再生するための機械だ。
嘗て一度も視たことがない風景を思い出すための機械だ。
祖父は言葉なく眠っている。




記憶というものと感覚のつながり、
過去と現在の倒錯が私の身体を通じて起こっているという感覚は、なんとなく懐かしくも不可思議さを感じます。

ジンに寄せてくれた作品は、
身体の写真をコラージュし、アルファベットを作り出したもの!
というと、グロテスクに思えますが、実物はちょっとフェミニン。
ジン制作に際しましてコメントを寄せてくれました。

十代頃、ファッション紙の女性の肢体を切り抜いては抽斗に仕舞っておくのが密かな愉しみでした。
今回は古い抽斗を久し振りにあけてみました。

とのことです。
誰かの記憶をそっと覗く行為には、背徳感と蜜の味が一緒について回り、
それはドキドキという鼓動にかわることでしょう。
彼の秘密の抽斗を開けてみてください!
彼が持つ感覚の一端に触れられるものになっていると思います!
ぜひ、お手にとってご覧ください~


FLOR HP : http://tm-flor.com/

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