2011年11月8日火曜日

青の記憶

2011.10.14(fri)-16(sun) @ upstairs gallery

人間は忘れる生き物だ。
日常生活や日々の出来事に追われ、過去のことはどんどん忘れていく。
というよりも、思い出すことがなくなっていくのだと思う。
それが、ふとした瞬間に、あの日のことを思い出す。
ふとしたときに、「あぁ、友達と花火を見たあの港は、もうないんだなあ。」と。 
2011.311
私たちの生活はどこか確実にあの日を境に変わった。
あの日をなかったことにはできない。
ならば、互いに、伝え合い、語り合い、手を取り合おう。
そうして、何かがほんの少し前向きになれたらいいな、と思う。
 
展覧会「青の記憶」は、
「海」と「青」というテーマのもと、
訪れて下さったみなさんが、
あの日のことや、
私を育ててくれた町や土地のことを、
ふと思い出してくれるようにという願いから始まった企画です。
当日は、多くの方に訪れていただき嬉しいかぎりです!!
また、
今回、企画者の私を含め8人の作家が作品を出展してくれました。
当日も、作家の皆様には本当にお世話になりました。

来て下さった方、
作家の皆様、
本当にありがとうございました。

このブログで、ちょこちょこと、
当日の様子や作品の写真を載せていきたいと思います。

こちらがお世話になったギャラリーです。
代官山キルフェボンの近く、1階はミスターフレンドリーカフェになっています。




今回は2つの映像作品についてご紹介します。
映像コーナーは最終的にはこんな感じになりました。


















画面左側に見えますのが、
安田瑛己の「夏休みは終わらない」 、
画面右側のテントのような小部屋の中では、
泉順太郎の「渚を待つ」、
が上映されておりました。



















安田瑛己
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1987年東京生まれ、東京都在住。
早稲田大学第一文学部在籍。
大学では、映画サークルに所属し、
積極的に自主映画を制作。
また、フリーランスの映像制作者としても活動している。
2009年には監督作が学生残酷映画祭にて入選を果たす。
好きな映画監督はタランティーノ、ラースフォントリアー。
<作品>
ミナミちゃんは、夏休みを終わらせたくなくて、
海にやってきました。
海は濁ってて汚かった。
それでもミナミちゃんは嬉しかったのです。

安田さんの作品は、
眼帯をつけたかわいい女の子が海に向かう姿が、
彼女を執拗においかけるカメラワークによって描かれています。
ただ彼女にだけ焦点が当てられ、
彼女以外はすべてがピンボケの世界は、
どこか不気味さを感じさせます。
また、
生身の人間の呼吸を感じない無機質さをもちながらも、
どこかとてもエロチック。

彼女を追いかける瞳は一体誰のものなのでしょう。

次は泉君の作品です。

















 布が張られた中には、
椅子がおいてあり、その中に入って作品を見ます。



















彼の作品は、丁寧に作りこまれたアニメーションによって構成されています。
この布で囲まれた空間では、
渚の1日の時間が流れていきます。
月が沈み、朝日がのぼり、日が沈み、月が浮かぶ。
彼がめざすのは、破たんを含みながらも営みを続ける美しい世界です。
アニメーションには全体として歯車の回転がモチーフとして扱われており、
それは、まるで輪廻転生を思わせます。
私は、彼の作るアニメーションの美しさにいつも心奪われてしまいます。
また、新作ができたら順次公開していけたらなと思っています!!

今回は、映像2作品について紹介させていただきました。
まだまだ続きます!

それではまた。

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